水着素材マスクを「マスク」と「水着素材」視点でチェックする!

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最近の社会の情勢により、一時期よりは若干マシになったとはいえ
依然として「マスク」が手に入りづらい日々が続いております。


そのため一般の人は、これまでよく使われていた不織布を使ったマスク(サージカルマスク含め)を出来る限り使わずに
代わりに何度も洗って再利用が出来る布マスクなどを使う動きが加速していますが
同時に個人の雑貨屋から大手企業まであらゆる素材を使ったマスクも登場しています。

ある企業はジーンズ生地を使ってみたり、
またある企業はワイシャツの素材を使ってみたり。
地元の伝統染め物を使ったものなんてモノもあります。

各企業や個人が自らの強みやスキルを活かし、様々な再利用可能なマスクが世に登場するそんな中
ついにあの企業が、あの素材を使ったマスクを売り出すというニュースが飛び込んできました。


「フットマーク」


1950年創業のその企業は、子供から大人向けまで幅広い水着を作っている企業として
一般にはよく知られる存在。

その老舗、フットマークがマスクの材料の選んだ素材はもちろん…「 水着 」



その名も、「水着素材マスク」!



そしてフットマークは幅広いターゲットの水着を作っていると書きましたが
その中でも主力の1つとして存在感があるのが子供向け、つまりスクール水着ということで
これは事実上のスクール水着の技術と素材を転用した凄いマスクなんじゃないか!という事で、
検証と自分用に使うために早速入手しましたので確認していきたいと思います。



水着素材マスク、そのパッケージは?


まずはパッケージから

情勢に対応するために緊急で作ったのでしょう。
パッケージは非常にシンプルで、手作り感すら感じます。

マスクのサイズに合わせた小さな透明の袋の中には
マスク本体と共に、紙に印刷された製品名や写真などを確認できますが
その紙はまるで家庭用プリンターでも作れそうな簡素なものに。




マスクとしてのスペックは?


まずはあくまでもマスクなので、マスクとしての分析から。

製品ページでは
「3層に重ねられた生地が飛沫感染、花粉、ほこり」をブロック」と
そのマスク性能をアピールしています。

その性能が数値的にはどのくらいの実力なのかは
残念ながら詳細は製品ページにもパッケージにも記載されていませんが
自らの飛沫が飛ばないようにするために
布マスクの代わりとして使う場面では大きな問題は無いでしょう。

少なくとも謎のメーカーによる謎マスクを使うよりは
大手メーカーである本製品の方が安心感があります。




「水着素材マスク」としてのスペックは?


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これを装着して水中を泳ぐわけではないので
ここでの注目点は「素材」です。

「水着素材」と名乗る以上、素材は水着に近いはず。


「水着素材マスク」のパッケージに記載されている
品質表示、つまり使用されている素材の名称と割合は次の通り

品質:
ポリエステル:90%
ポリウレタン:10%


確かに水着によく使われる素材名が並んでいます。


そしてポリウレタンが入っているので
ポリエステル100%が多い旧スク素材ではない可能性が高い事が分かります。


では具体的にどのタイプのスクール水着素材なのか、
フットマークの現行ラインナップにある製品で調べてみると

定番のワンピース型だと
すまいるスイムシリーズで「ナイロン85%、ポリウレタン15%」

それ以外のワンピース型で「ナイロン80%、ポリウレタン20%」
より価格も安くシンプルなハイゲージタイプでは「ポリエステル100%」

普及しているのかしていないのか把握しきれないセパレーツタイプでも
上下ともに「ナイロン80%、ポリウレタン20%」「ナイロン85%、ポリウレタン15%」
低価格商品では、やはり「ポリエステル100%」


ちょっと待って!

「水着素材マスク」と同じ素材と比率のスクール水着が見当たらない!?



もしかして表地と裏地の違いかと思いましたが
上記のものは一般的に表地。裏地の素材はポリエステル100%だったりしますので、そういう訳でもない。


ならば、どういう…


念の為、大人向けの水着やラッシュガードも確認しましたが
「ポリエステル85%、ポリウレタン15%」「ナイロン80%、ポリウレタン20%」という内容でした。


まさか、「ポリエステル90%、ポリウレタン10%」の水着はウェブサイト掲載のラインナップに無いのか・・・


諦めかけたその時、ある事に気が付きました。


それは「水着素材マスク」に販売開始当初に無かったバリエーション1つ増えていること。


販売開始時に「水着素材マスク」として販売されていたのは確か
「小学生・子ども用のSサイズ」「中高生・大人用のMサイズ」のみだったはず

しかし、「フリーサイズ(大人用)」なるものが登場しているではありませんか。


サイズも縦が12cmだったものが16.4cmに、
横も19cmから24cmへとフリーサイズの名の通りにアップ

価格も税別100円ほど高いその「フリーサイズ(大人用)」は
よく見ると素材の比率も若干違う「ポリエステル85%、ポリウレタン15%」と表示


もう一度スクール水着のラインナップを確認し、結論が出ました。



スクール水着メーカーであるフットマークが販売する「水着素材マスク」
SサイズとMサイズは「ポリエステル90%、ポリウレタン10%」の生地を使用し、
よりサイズの大きいフリーサイズでは「ポリエステル85%、ポリウレタン15%」の生地を使用。

それをフットマークのスクール水着のラインナップに当てはめると

ナイロンの含まれていない「水着素材マスク」は
俗に言う旧スクでも新スクでもセパレーツタイプのスクール水着そのものではなく、
大人向けの水着の素材に近いものであると。


しかし、この結果では納得出来ない! 出来るわけがない!



そして今度こそ見つけました。


スクール水着のセパレーツタイプの中でも単色ではなく、
ピンクやブルーといった差し色が使われている製品では
本体こそ「ナイロン85%、ポリウレタン15%」などとなっていますが
その差し色部分、カラー部分の素材は「ポリエステル80%、ポリウレタン20%」なんです!!


改めて、結論。

「水着素材マスク」の素材は
「セパレーツタイプのスクール水着のカラー部分」の素材に近いものである!


つまりこの「水着素材マスク」は

「(セパレーツタイプのスクール)水着(のカラー部分)素材マスク」である。

スクール水着やラッシュガードはフットマーク公式オンラインショップへ



最後に、水着素材マスクとして


最後に実際に触った感じ、付けた感じはどうなのか。


手触りは、ナイロン80%、ポリウレタン20%の
同社製の水着では少し光沢があり手触りもすべすべしているのに対して
「水着素材マスク」ではスベスベ感は少し抑えられているように感じます。

それでもゴワゴワしているわけではないので触り心地は悪くないです。

分かりやすく言うと、ゴワゴワ感の強い旧スクよりも
少しサラサラとして触り心地を良くした感じでしょうか。


顔に直接付ける製品なだけに気になる匂いについては
ナイロン感が強く出る水着に比べ、より布に近いような香りで、
人によるとは思いますが新品の状態でも特に不快感はありません。

耳にかけるゴム紐部分はマスクとしては可もなく不可もなく
紐が固定されているパイピング部分も丁寧に縫われているように見えます。
パイピングタイプのスクール水着とは全く違います。


今回はMサイズを入手しましたが
サイズは鼻と口からアゴ部分までしっかり覆われていて特に問題なし。

もし顔の大きな人ならフリーサイズを選べば十分なサイズ感でしょう。

ちなみに気にする人もいるかもしれませんが、中国製です。



というわけで、この「水着素材マスク」の特徴と評価を最後に書くとすれば、
信頼の大手メーカー・フットマークが製造する製品である安心感と
水着素材ならではの頑丈さと手触りの良さ、何度も洗えて乾きやすさが特徴のマスクです。

初めての製品とは思えない程度にマスクとしての完成度は十分で、
値段も考えると何度も使うマスクとしては悪くない選択肢だと思います。



なお、4月にフットマーク公式が「水着素材マスク」の販売を告知した時に、
ある人が、他のカラーは販売しないのか?と質問を投げていましたが
白以外は作る予定は無いとか。

何を想像してその人はその質問をしたのかは分かりませんが
紺色に白のゴム紐なんてバリエーションを作れば、一部で話題になるのは間違いないですし
ナイロン素材を採用すればまさに、まさに「それ」になってしまいます。
ですがあくまでも「水着素材マスク」で、そのカラーだと考えると使用するのに少し恥ずかしさも出てくるので
やはりマスクとしての無難カラーな白は正義かな、と思いました。


以上、「水着素材マスク」を「マスク」と「水着」視点で見てみました。



追記。
あのミズノが5月20日から水着素材マスクの販売をすると告知しました。
価格は少し高いですがデザインはスポーティでロゴ入り、これは競泳水着マスクに違いない。

関連サイト
マスク スクール水着やラッシュガードはフットマーク公式オンラインショップへ